延長戦とプレーオフの仕組み
NFL.jp 編集部読了 5分
同点で第4クォーターが終わったとき、レギュラーシーズンとプレーオフでは起きることが違います。10分と15分の延長の差、引き分けの有無、そしてカンファレンス7チームのトーナメントを整理します。
第4クォーターの時計がゼロになり、点が並んだまま試合が終わりません。実況が「オーバータイム」と告げます。ところが、11月に観たその延長と、1月に観る延長は、まったく同じものではありません。片方は引き分けで終わることがあり、もう片方は決着がつくまで終わりません。
違いは、その試合が何を決める試合なのかにあります。レギュラーシーズンの1試合は順位表の1行を作るための試合で、プレーオフの1試合は次のラウンドへ進む1チームを選ぶための試合です。引き分けを残せるかどうかが、そこで分かれます。
レギュラーシーズン:10分を1回だけ
同点で第4クォーターが終わると、3分以内の間隔をおいて延長に入ります。長さは10分で、行うのは1回だけです。
両チームに攻撃の機会が与えられ、その機会を双方が終えたあとは、先に得点した側が勝ちます。10分の中で決着がつかなければ、そのまま引き分けです。タイムアウトは各チーム2回です。
引き分けは記録として残ります。順位表の勝敗が「10-6-1」のように3つの数字で書かれているのは、この延長があるためです。勝率の計算にも入るため、1つの引き分けが1月の順位に効いてくることがあります。順位の並びは順位表で確認できます。
ポストシーズン:決着がつくまで続ける
プレーオフでは引き分けを残せません。次のラウンドへ進むチームを決めなければならないからです。
延長ピリオドの長さは15分になり、決着がつくまで必要なだけ繰り返します。タイムアウトはハーフあたり3回で、レギュラーシーズンの延長より多く残せます。延長が2回、3回と重なる試合が生まれるのは、この規定によるものです。
どちらにも共通するのは「両チームに攻撃機会」
長さも終わり方も違う2つの延長ですが、共通する軸が1つあります。どちらのチームにも攻撃の機会が与えられるという点です。
先に攻めたチームがタッチダウン(TD)を決めても、そこで試合は終わりません。もう一方のチームにも攻撃の機会が回ります。フィールドゴール(FG)で先に3点を取った場合も同じです。コイントスで先に攻めることになったチームが、その1回で勝ちきってしまう形にはなっていません。
プレーオフはカンファレンスごとに7チーム
ここからはルールブックではなく、リーグが定める大会の規程の話になります。
プレーオフに進むのは、AFCとNFCそれぞれ7チームです。内訳は、4つの地区をそれぞれ制した4チームと、地区優勝を逃したチームのうち成績上位の3チーム(ワイルドカード)。合わせて14チームが1月のトーナメントに残ります。
シードは1から7まで振られ、第1シードだけがワイルドカードラウンドを免除されます。1週間休んで体を戻したうえでディビジョナルラウンドから登場できるため、レギュラーシーズン終盤の順位争いは、この1枠をめぐる争いでもあります。
シードの数字は、試合会場も左右します。カンファレンス決勝までは、上位のシードが本拠地で戦えるためです(ホームフィールドアドバンテージ)。12月の1勝が、1月に自分の球場で戦えるかどうかを決めることになります。
勝ち上がった各カンファレンスの1チームが、カンファレンス決勝を経てスーパーボウルで対戦します。2026シーズンの決勝はスーパーボウル LXI で、2027年2月14日(現地時間)にSoFi Stadium(カリフォルニア州イングルウッド)で行われます。日本時間では2月15日です。
2026シーズンの日程は、レギュラーシーズン最終週が2027年1月9日と10日、ワイルドカードラウンドが1月16日開始、ディビジョナルラウンドが1月23日と24日、カンファレンス決勝が1月31日です(いずれも現地時間)。個々の試合の開始時刻は、順位が固まってから決まる枠があるため後から動きます。
組み合わせと日本時間の日程はプレーオフ特集に集約しているので、確定したものからそちらで確認してください。
次に観るときの見どころ
延長に入ったら、まずカレンダーを思い出してください。レギュラーシーズンなら10分1本で、引き分けという結末があります。プレーオフなら、時間の心配は要りません。どちらかが上回るまで終わらないからです。
そして、先攻がTDを取っても席を立たないでください。もう一方の攻撃が残っています。ルール入門の学習パスはここまでで6本です。試合の流れ、ダウン、得点、反則、キッキング、そして延長。次の試合は、最初から最後まで自分で追えるはずです。