試合の流れと時間の数え方
NFL.jp 編集部読了 5分
試合時間は60分なのに、中継は3時間以上続きます。15分のクォーター4回という区切り、時計が止まる場面、タイムアウトと2ミニッツ警告を図解つきで整理します。
中継を最初から観ていると、残り時間の表示でつまずきます。画面の時計が「2:00」を示してから試合が終わるまでに20分以上かかることがある一方で、何も起きないまま1分が消えることもあります。試合時間は60分と決まっているのに、中継の枠は3時間以上とられています。
この記事を読むと、時計がいつ止まっていつ動くのかが分かり、残り時間の表示から「あと何回プレーができそうか」を見積もれるようになります。先に結論を書きます。60分という試合時間は、時計が止まっている時間を含まない60分です。
60分は15分を4回くり返す
試合は15分のクォーターを4回、合計60分で行います。第2クォーターと第3クォーターのあいだにはハーフタイムが入り、その長さは13分です。中継ではこの13分にハーフタイムショーやスタジオ解説が入るため、日本時間で観ている人にとっては小休止になります。
ここまでは表示のとおりです。では、なぜ60分の試合に3時間以上かかるのでしょうか。差を生んでいるのは、時計が止まる回数です。
時計が止まる場面は5つ覚えれば足りる
観戦中に頻繁に出てくる時計の停止は、次の5つです。
- ボールを持った選手が境界線の外に出たとき(アウトオブバウンズ)
- 前方へのパスが誰にも捕られずに地面へ落ちたとき(パス失敗)
- どちらかのチームが得点したとき
- どちらかのチームがタイムアウトを取ったとき
- 2ミニッツ警告に達したとき
止まった時計は、次のプレーの準備が整った時点で再び動き出します。ただし前半と後半それぞれの終盤には、次のスナップまで止まったままになる時間帯が設けられています。残り40秒で3回も4回もプレーが行われるのは、このためです。
なお、中継画面にはもう一つ、次のプレーを始めるまでの制限時間を示す短いカウントダウンが出ることがあります。こちらは試合時間の時計とは別物です。攻撃側がこの制限時間ぎりぎりまで動かずに待つのは、試合時間を削るための時間の使い方です。
逆に言えば、フィールドの中央で短いランをくり返している試合では、時計はほとんど止まりません。点差が開いた試合の終盤に地味なランが続くのは、時計を進めて試合を早く終わらせるためです。
タイムアウトは各ハーフ3回
時計を止める手段のうち、チームが自分の意思で使えるのがタイムアウトです。数は前半で3回、後半で3回と決まっています。前半に使い残しても、後半には持ち越せません。
負けているチームが守備の場面でタイムアウトを続けて取るのは、時計を止めて自分たちの攻撃回数を増やすためです。勝っているチームはその逆で、時計を動かしたまま相手にタイムアウトを使い切らせようとします。残り時間と残りタイムアウトの数をあわせて見ると、両チームが何を狙っているかが読めます。
タイムアウトには、選手を休ませたり作戦を確認したりする役割もあります。ただし終盤の3回は、ほぼ時計のために使われると考えてよい場面が多くなります。
2ミニッツ警告は、審判が取るタイムアウト
第2クォーターと第4クォーターには、残り2分の時点で自動的に時計が止まる仕組みがあります。2ミニッツ警告です。どちらのチームも申請しません。残り2分を切る前に始まった最後のダウンが終わった時点で、主審の合図によって時計が止まります。
つまり終盤の両チームは、自分では使わずに済む時計停止をもう1つ持っていることになります。残り2分を切った直後に攻撃側が慌てずに隊形を組み直せるのは、この分の余裕があるからです。
60分が3時間になる理由
整理します。60分という試合時間は、時計が動いているあいだだけを数えたものです。パスが落ちるたび、選手が境界線を越えるたび、得点が入るたびに時計は止まりますが、中継はその間も続きます。プレーの合間には隊形の入れ替えがあり、テレビ中継には広告の時間も入ります。60分と3時間の差は、この積み重ねです。
次に中継を観るときは、残り時間だけでなく両チームのタイムアウトの残数を一緒に見てください。残り2分でタイムアウトが3回残っているチームと、残り2分で0回のチームでは、できることがまったく違います。この差が読めるようになると、終盤の1分がずいぶん長く感じられるはずです。